JCD Kanto Web Magazine

2025/7/26-27 ミッドタウン六本木(デザインハブ)

文:三原 慎一 / 写真:奥 俊輔

小学校1年生から6年生 各10組 合計20組

マキちゃん:「いいこと、思いついた」
私:「えっ! また思いついちゃったの? もういいよ、思いつかなくても・・・」

今年も例年通り、募集開始から約2分で完売。大人気のワークショップ。2日間で20組が参加。14組が女子、6組が男子。女子率が高い今回のワークショップ。終始和やかな雰囲気でした。私は、1日目、7歳(小学校2年生)の女子、2日目、6歳(小学校1年生)の女子を担当。どちらも楽しかったですよ。2日目の1年生の女子(マキちゃん)はお花屋さんにチャレンジ。マキちゃんとの作品作りのエピソードをお話しします。小学1年生の女子の閃き、思いつき、発想力、そしてすぐに動く。僕もあのころはこんなだったのかと・・・いやいや、マキちゃんは特別だ!素晴らしい発想力と気まぐれと思いつきで行動するので、こちらがセーブしないといつまでたっても終わらないループにハマってしまう。実際に、「いいこと思いついた」のフレーズに、最初は、「いいね、どんなことを思いついたの?」と寄り添ってその思い付きに付き合い、素材を選び、組み立てやデザインのアイディアを提案して女子との距離を縮め、信頼関係を築いたところまでは良かった。しかし、この思い付きの頻度が半端ない。作業に集中しているかと思えば、突然何かが降りてくるのか? 「いいこと思いついた」 が出てくる。その度に素材を選び、選んだ素材をどこに使おうか?と考えなければならない。しかも、思いついたはいいが、理想の材料が見つからない。一緒に探す → 見つからない → 諦める。ちょっと意気消沈する。なので、私は違う素材を提案する。 その場では納得するが採用するまでには至らない。それはそれで仕方がない。次から次に何かを思いつくのだろう。最初は笑っていたお母さんも、素材の山が出来るにつれて「ちゃんと考えて!」と言ってくれる場面も。

良くもまぁ、そんなこと思いつくね!と驚きもあるが、どんどん湧いてくる閃きはちょっと羨ましい。そんな中、ペア講師の福田さんはもくもくと自ら描いたスケッチを基に頭の中のイメージを着々と形にする作業を進めている。横目で見ながら、「なるほど、そういう順番で組み立てるのか?」と思いながら、私は小1女子の相手もしなければならない。細かなレイアウトや棚の位置や大きさはこれから作る。それなら、棚のレイアウトは決めちゃおう。福田講師に相談しながら棚の位置と展示するお花を選び、大きさを整えて、ヤクルトの瓶を装飾してレイアウトを決める。ヤクルトの瓶の装飾は僕が担当することに。さて、マキちゃんは、最初はハイペースで動いて、考えていたけれども、だんだん飽きちゃうようで。僕への指示が多くなってきた。「キラキラしたヤツを探してきて!」まぁ、それはそれでよい。ここからはお母さんの出番。もともとお母さんも手を動かすのが好きなのだろう。もくもくと着々と作業をこなしていく。福田さんが提案 → 納得・作業をこなす(お母さん)この流れに落ち着き、作業が一気に進むと思いきや、今度はお母さんの拘りが・・・福田さんの提案にアレンジか加わり凝りはじめる。いいね。作品がどんどん素敵になってくる。作業集終了10分前の合図。さて、組み立てるぞ!お嬢ちゃんの目がキラキラ。最高潮。
マキちゃん:「わぁ!わぁ!わぁ!」「なにこれ!」「このお花はここ。それはここ。」
私:「いいねぇ!いいねぇ!」
お母さん:「素敵!素敵!」「お花を置く棚が欲しいね」
私:「今日は棚担当だから、小さな棚なら作れそうだよ」
マキちゃん:「じゃぁ、その棚にはこのお花を飾りたい」
親子の息の合ったチームプレイを福田さんが後押しの的確なアドバイスも加わり全てのレイアウトが決まった。あとは固定するだけ。なんとかギリギリ終了時間に間に合った。マキちゃんもよく頑張りました。お母さんも楽しい時間が過ごせたと満足のよう。私も楽しかったです。ありがとうございました。

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