JCD Kanto Web Magazine

2025/09/02 福島県天栄村大里小学校

文:三原 慎一 / 写真:奥 俊輔

3年生から6年生 全校児童数46人内soda授業参加児童32人 4グループ

東北支部のエリアに今年もお邪魔しました。今回は福島県郡山市から会津方面へ車で40分くらい内陸に入った場所。天栄村。東北支部の星さんの地元エリア。児童数少ないがゆえに違う学年の児童との交わりが多く、高学年の児童は低学年の児童の面倒見がとても良い。アットホームな学校でした。

前日準備。その後前夜祭。そして、当日。今回は、急遽、寸法、素材、あかりのレクチャーパートを全て私が担当することになった。新藤委員長のレクチャーパートは何度も見ているが、実際にやるとなると話は別。それでも、自分なりに工夫し、アドリブも入れての三原バージョンでのレクチャーは終了。はたして、児童達にちゃんと伝わったかな?特に印象に残ったのは素材のレクチャーで水に沈む重い木を持った時の感想。「重い」と言ってくれるのを期待したが、本人からすると重くは無いそうだ。理由を聞いて納得。「木はそもそも重いもの。これより重い木を僕は知っている」と。そうか。普段から生の木に触れているのか。切ったばかりの木は水分を多く含み重い。片手で持てるもんじゃない。それに比べるとレクチャーに使う重い木が重いと感じないのは当然のことか・・・。場所や地域、生活スタイルによってみんなそれぞれ考え方や感じ方が違うのは当然か。レクチャーが終わり、いよいよ制作の本番の時間。私の班は6人。作りたいお店は、スポーツ店、足湯カフェ、遊び場(プレーランド)の3つ。最初のミーティングで、2人チームで3班に分け協力しようということに。私は、足湯カフェ担当。温泉地にある足湯を想像していたが、女子児童2人はスタバのようなカフェに足湯が併設されているイメージ。なるほど。そうきたか。テーブル、椅子の見立てはタイルで、足湯の見立ては青の小さなガラスブロックで。壁の装飾は自由な発想で・・・。

講師は私の他に遠藤照明の男子2名。大光電機から女子1名。そして私の計4名で一つのグループを受け持った。なんとも贅沢過ぎるほど贅沢だ。関東支部の場合なら、慣れてくると1グループ5人~6人を1人で受け持つことがほとんどだ。それに比べると・・・。スタートの時点では余裕しかない。それなのに何故だ? 終了時間ギリギリになっても終わっていない。理由はこうだ。初めて見る本物の素材に児童たちは興奮し、あれやこれやと素材を組み合わせてはバラし、組み合わせてはバラす。大きさを確認。切る、貼る、仮で接着する。また組み合わせる、何度も組み合わせる。壁に飾る演出の素材。色、形、大きさ・・・。楽しそうに選ぶものだから、あえて止めることもないし、私が担当する制作範囲も小さいので余裕だ。それが、ダメだった。後ろの壁は左右のお店と共通だし、2階ぶの床の高さを考えて後ろの壁を作らなければならなかったのに。1人でやる時は何度も全体イメージを確認するが、今回は3つのグループに分けたので、その擦り合わせ確認を怠ってしまった。結果、せっかく装飾した壁のデザインに2階の床が被り美しくない。これは譲れない。児童達も同じ気持ちだ。さて、どうする?やり直すか?うん、やり直す。次回の課題が見えたのは、言うまでもない。さて、作品も無事完成し、待ちに待ったお昼の時間。児童達と食べるお昼は楽しい、色々なプライベートなことを聞けるから。児童達も遠慮しないで質問してくる。お互いにオープンになれるそんな時間。制作中はおとなしかった児童も話しかけると答えてくれる。積極的な児童はより積極的に。飲み終わった牛乳パックのたたみ方は、学校によってルールが違うのも面白い。たたみ方を指導してくれる。指導されるのもまた楽しい。いよいよ、発表の時間。 4グループの発表が始まった。どの学校にも、もじもじ君はいるし、マイクを話さない児童もいる。性格もあるので強制するものでもない。グループでまとまればそれでいいと思っている。今回は各グループに賞状を渡した。サイズはフォトフレームに入る写真サイズ。児童の発表の後すぐに賞状を渡す演出。これが良かった。その場でもらえる臨場感に児童達の心は高揚する。講師と児童が一体化する瞬間。グループ数が少ないから出来たということもあるが、この演出は良かった。 もっとも、賞状を渡すアイディアは関東支部だが、iPhoneでスライド投影する演出は東北支部のアイディア。お互いの支部のアイディアを採用し、より良い活動に進化することはとても良い。フォトフレーム用の賞状は、賞状のデザインを写真サイズで出力しただけ。一見、簡単に見えるが、ポータブルのプリンターを持参し、給食を早めに切り上げて体育館の隅で印刷するアルコアの佐藤さん。本当に頭が下がります。ありがとうございました。なんだかんだで、あっという間に終了した福島県天栄村にある大里小学校のsoda授業は無事終了することが出来ました。東北支部の皆さん、お疲れさまでした。

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